笛吹川の流れに逆らい鵜と魚を求めて歩く
山梨県笛吹川の鵜飼いは、徒歩鵜(かちう)と呼ばれ、他の多くにみられる小舟に乗って数羽の鵜を操るスタイルと異なり、かわの中を歩きながら1羽の鵜を操りながら行う「鵜・匠」一体の漁法です。日本国内で行われている鵜飼の中でも大変めずらしく、平安時代から続く800余年の歴史があります。実際に川を歩きながら鵜飼をする鵜匠体験は、体験したものだけが感じとれる古代漁法の貴重なプログラムで言葉では表せない魅力的なもの。見物に訪れた多くの人々が見守る中、鵜をめでる、鵜の強い前進するちからを手で感じる、水の心地よさを子供、鵜飼を愛する友人と一緒に体験しました。
市観光課の方の手厚い案内とアテンド
市観光課の職員の方から石和鵜飼のロゴ入りTシャツを受け取り、鍵付きの広い倉庫に案内されました。何を、どの順番に身に付けるか、安全確保について丁寧に案内され、伝統的な鵜匠の衣装の漁服(りょうふく)に火の粉から身を守る胸当(むねあて)を身に付け、鵜飼会場へ歩く。フラッシュは禁止だが、ビデオ撮影やスマホでの写真撮影をきめ細かにやってくださるおもてなしに脱帽。地元、笛吹市の夏祭りイベントの一環でもあるため、鵜飼体験の後に、イベント司会者からインタビューも受けました。20:50~21:00のまじかでみる花火大会は心に残る夏の夜のフィナーレとなりました。
古代の漁法を体験する特別な時間
会場では、鵜飼保存会のメンバーが親切に風折烏帽子(かざおりえぼし)、愛知県犬山市から提供されているという腰蓑(こしみの)、魚を入れるびくを身に付ける方法を教えてくれた。夏祭りのイベントでもあるため、川岸に多くの見物の方たちが注目する中、ひとつひとつ教わりながら、3メートルほどある手縄(たなわ)に結ばれた「鵜」を川へ泳がせた。ひんやりと冷たくて気持ちのよい川の水温を感じながら、上流へ向かって歩く。鵜はときおり、川に一定時間もぐり魚を探っているようだ。なによりも、古代人が食料となる魚を得るために、鵜飼を営んできたことが蘇るかのよう。鵜にさわるとふわふわと柔らかな首の周囲の羽毛が愛らしく、目は碧眼。天然の黄色いアイシャドウが美しい。
- 郷土史「石和鵜飼」
地元には鵜飼に関する鵜飼勘作の切ない民話が伝承されており、この話が縁起となる鵜飼山の遠妙寺が有名のため、翌日訪れてみた。この民話は、口承による親鸞上人の逸話でもあり、能の謡曲の演目「鵜飼」としても知られている。地元の図書館にも足を延ばし、資料を探したところ、市の職員の方が、熱心に検索してください、こども向けの民話の資料や、石和町史の記事を提供してくれました。
石和鵜飼はどこにあるの、料金は?
- 開催場所
・笛吹市役所の前徒歩数分で行ける笛吹川岸
自家用車の場合:ナビに「笛吹市役所」を設定
無料駐車場 令和4年度は3か所あり
①笛吹市役所本館駐車場 50台
②笛吹市役所市民窓口館駐車場 50台
③ホテル石風前駐車場 200台
- 開催日時
・令和4年7月20日(水)~ 8月19日(金)のうち水・木・土・日 20:00~20:50(19時15分 市役所本館玄関前集合)
・定員 各日2組(先着順・各組3名まで)
・料金 参加者1名につき3,000円(特製「鵜」Tシャツ1枚付き)当日いただきます。
・申込条件 中学生以上の健康な方で、河川内での活動が可能な方
・申込方法 申込みフォームに必要事項をご記入下さい。
・申込締め切り 定員に達した場合及び各体験実施日ごと2日前の午前9時にて受付を締切ます。例:7月24日の場合は7月22日午前9時にて受付終了となります。
リンク集
ふえふき観光ナビ 鵜匠体験
https://www.fuefuki-kanko.jp/scontents/summerfes/1013/index.html
石和温泉観光協会 笛吹川石和鵜飼
https://www.isawa-kankou.org/sightseeing/ukai/
笛吹市 石和鵜飼、花火大会打ち上げ場所・無料駐車場 案内図
https://www.fuefuki-kanko.jp/scontents/summerfes/1014/index.html
由緒ある伝説を後世や世界に伝え、文化遺産としても価値ある石和鵜飼が、保存されるよう貢献したいと思う。うかいに興味ある方にはおすすめできる夏の「鵜匠」体験でした。