【速報】個別の調査によると、日立市観光物産協会が2024年9月27日から3日間「日本唯一のウミウ捕獲場 特別見学&徒歩鵜漁の特別鑑賞」のイベント開催することになったとのことです。近日中に同協会がホームページ上に詳細情報を公表される予定のようです。
昨年リンク(参考)
日本唯一のウミウ捕獲場 特別見学&徒歩鵜漁の特別鑑賞 | 観光いばらき公式ホームページ (ibarakiguide.jp)
錦帯橋の鵜飼
山口県岩国市では、名勝地で有名な錦帯橋をのぞむ錦川(にしきがわ)で、400年から藩主吉川氏が愛でたと伝えられる鵜飼を楽しむことができます。複数のアーチが美しい有名な橋をくぐり、岩国城が一望できる遊覧の要素と幻想的な古代漁法を味わう日本文化を代表する観光です。
山梨県笛吹市の「石和鵜飼」で鵜匠体験しました
笛吹川の流れに逆らい鵜と魚を求めて歩く
山梨県笛吹川の鵜飼いは、徒歩鵜(かちう)と呼ばれ、他の多くにみられる小舟に乗って数羽の鵜を操るスタイルと異なり、かわの中を歩きながら1羽の鵜を操りながら行う「鵜・匠」一体の漁法です。日本国内で行われている鵜飼の中でも大変めずらしく、平安時代から続く800余年の歴史があります。実際に川を歩きながら鵜飼をする鵜匠体験は、体験したものだけが感じとれる古代漁法の貴重なプログラムで言葉では表せない魅力的なもの。見物に訪れた多くの人々が見守る中、鵜をめでる、鵜の強い前進するちからを手で感じる、水の心地よさを子供、鵜飼を愛する友人と一緒に体験しました。
市観光課の方の手厚い案内とアテンド
市観光課の職員の方から石和鵜飼のロゴ入りTシャツを受け取り、鍵付きの広い倉庫に案内されました。何を、どの順番に身に付けるか、安全確保について丁寧に案内され、伝統的な鵜匠の衣装の漁服(りょうふく)に火の粉から身を守る胸当(むねあて)を身に付け、鵜飼会場へ歩く。フラッシュは禁止だが、ビデオ撮影やスマホでの写真撮影をきめ細かにやってくださるおもてなしに脱帽。地元、笛吹市の夏祭りイベントの一環でもあるため、鵜飼体験の後に、イベント司会者からインタビューも受けました。20:50~21:00のまじかでみる花火大会は心に残る夏の夜のフィナーレとなりました。
古代の漁法を体験する特別な時間
会場では、鵜飼保存会のメンバーが親切に風折烏帽子(かざおりえぼし)、愛知県犬山市から提供されているという腰蓑(こしみの)、魚を入れるびくを身に付ける方法を教えてくれた。夏祭りのイベントでもあるため、川岸に多くの見物の方たちが注目する中、ひとつひとつ教わりながら、3メートルほどある手縄(たなわ)に結ばれた「鵜」を川へ泳がせた。ひんやりと冷たくて気持ちのよい川の水温を感じながら、上流へ向かって歩く。鵜はときおり、川に一定時間もぐり魚を探っているようだ。なによりも、古代人が食料となる魚を得るために、鵜飼を営んできたことが蘇るかのよう。鵜にさわるとふわふわと柔らかな首の周囲の羽毛が愛らしく、目は碧眼。天然の黄色いアイシャドウが美しい。
- 郷土史「石和鵜飼」
地元には鵜飼に関する鵜飼勘作の切ない民話が伝承されており、この話が縁起となる鵜飼山の遠妙寺が有名のため、翌日訪れてみた。この民話は、口承による親鸞上人の逸話でもあり、能の謡曲の演目「鵜飼」としても知られている。地元の図書館にも足を延ばし、資料を探したところ、市の職員の方が、熱心に検索してください、こども向けの民話の資料や、石和町史の記事を提供してくれました。
石和鵜飼はどこにあるの、料金は?
- 開催場所
・笛吹市役所の前徒歩数分で行ける笛吹川岸
自家用車の場合:ナビに「笛吹市役所」を設定
無料駐車場 令和4年度は3か所あり
①笛吹市役所本館駐車場 50台
②笛吹市役所市民窓口館駐車場 50台
③ホテル石風前駐車場 200台
- 開催日時
・令和4年7月20日(水)~ 8月19日(金)のうち水・木・土・日 20:00~20:50(19時15分 市役所本館玄関前集合)
・定員 各日2組(先着順・各組3名まで)
・料金 参加者1名につき3,000円(特製「鵜」Tシャツ1枚付き)当日いただきます。
・申込条件 中学生以上の健康な方で、河川内での活動が可能な方
・申込方法 申込みフォームに必要事項をご記入下さい。
・申込締め切り 定員に達した場合及び各体験実施日ごと2日前の午前9時にて受付を締切ます。例:7月24日の場合は7月22日午前9時にて受付終了となります。
リンク集
ふえふき観光ナビ 鵜匠体験
https://www.fuefuki-kanko.jp/scontents/summerfes/1013/index.html
石和温泉観光協会 笛吹川石和鵜飼
https://www.isawa-kankou.org/sightseeing/ukai/
笛吹市 石和鵜飼、花火大会打ち上げ場所・無料駐車場 案内図
https://www.fuefuki-kanko.jp/scontents/summerfes/1014/index.html
由緒ある伝説を後世や世界に伝え、文化遺産としても価値ある石和鵜飼が、保存されるよう貢献したいと思う。うかいに興味ある方にはおすすめできる夏の「鵜匠」体験でした。
木曽川うかい存亡を賭けたストーリー
明治後期に木曽川うかいの再興をしたひと
愛知県犬山市の「木曽川うかい」は、江戸時代から行われていたが、犬山藩主の信条の理由からある一定期間中断していた。明治維新から四半世紀以上経過してた明治32年に木曽川うかいの再興を果たした人物は、鵜飼鎌次郎です。鵜飼を継続するためのヒト・モノ・カネの資源調達の難しさに直面しながらも、決してあきらめないで実現した人物、の物語を地元図書館の資料*から知ったので紹介しています。
- 再興ストーリー
鵜飼鎌次郎は、大工の子として生まれ、自分の苗字は先祖の代に鵜匠であったことに由来するというはなしを親から聞き、犬山で鵜飼を再開することを夢見る。18歳になった鎌次郎は、知り合いから「小瀬(岐阜県関市)では、犬山の鵜飼いが取りやめになったために、犬山藩の鵜匠たちが小瀬に移って始めたものらしい」ことを聞く。彼は、小瀬に行って見た鵜飼に魅せられてしまう。自ら資金と協力者を募り、1899年(明治32年)に念願が叶った。鵜飼復活の瞬間、犬山の鵜飼いを観た当時の見物人からは、「おおっ。」と声があがり拍手が起こったという。
- 明治32年に木曽川うかいが復活したときの見物人のコメント*
「すばしっこいなあ。ウとう鳥は・・・・・。」
「じゃが、せっかくくわえたアユをはき出させてしまうのは、気の毒な気もするなあ。」
「鵜匠もうまいもんじゃ。ウと綱が、ようからまらんのう。」
- 観光としての鵜飼いと採算
木曽川うかいは再興に漕ぎづけたものの、事業継続を実現するのに採算性には厳しいものがあったという。鎌次郎は、会社が赤字にならないようにアユを料理して見物客にふるまったり、魚商人に売ったりするなどのくふうをしたが、木曽川の鵜飼いは費用がかかるわりにはもうけが少なく、会社は二年でつぶれてしまった。その後、彼はどんなことがあってもその情熱から鵜飼いを続ける決心をしてやめることはなかった。木曽川の上流で大雨が降ると、川がにごり、うかいができなくなる。鵜飼いができた日の収入だけでは、鵜匠や船頭への給料やウの餌代にも足りないことがあったのだ。
彼が他界した後も、子供の代、孫の代が、ひきつづき犬山の地で鵜飼を続けた。そして、1964年(昭和39年)には、犬山市の市営の鵜飼いとなりました。
ときの権力者が保護する日本の鵜飼い
犬山の木曽川うかいのはなしにも、日本の鵜飼いの特長「ときの権力者が鵜飼を保護し、ときには、藩主が個人的な信条から手放し、また現代では地方自治体が支援するといったことが行われています。
元々、古代漁法であった「鵜飼い」に対するこのような保護の在り方は、海外の鵜飼いでは例がみられないと言われています。来週は、山梨県の笛吹市の徒歩鵜飼(かちうかい)に行きますので、日本全国に12か所に残る「鵜飼」が、どのような背景があって存続したのか、また、ビジネスとしての採算という視点でも、掘り下げていきます。
木曽川うかいはどこにあるの、料金は?
電車の場合 名鉄犬山線「名鉄犬山遊園駅」下車、東口から徒歩3分
自家用車の場合 小牧IC(名神高速)小牧北IC(名神高速)から11km国道41号線を北上し、カーナビでは、名鉄犬山遊園駅(TEL 0569-61-0217)を目標に。
所用時間 1時間15分
期間 毎年6月1日から10月15日
コース 昼鵜飼、夜鵜飼
料金 大人3,000円/小人1,500円(4歳以上~小学生)※食事代含まず、3歳以下無料
事前予約制 前日の18時まで
リンク
木曽川鵜飼・遊覧 https://kisogawa-ukai.jp/
国宝犬山城 https://inuyama-castle.jp/
*出所 燃える かがり火 あいちの偉人② 12の話 愛知県PTA連絡協議会 公益財団法人 愛知県教育振興会
記事冒頭の写真 昭和30年の鵜飼い 出所 江南・犬山の今昔 郷土出版 2002年
長良川うかいミュージアムへ行ってきました
どこにあるの、料金は?
車で名古屋方面からは、国道21号から156号を北信、岩戸トンネル出口左折、鵜飼大橋を経て鵜飼い大橋北の交差点を左折。岐阜グランドホテルに近い長良川のほとりにあります。一般車駐車場67台分あり30分100円と有料。ただし、展示室に入れば90分まで無料。
展示室入場料金は、大人500円、小人250円(4歳以上15歳未満)です。
今日は、イオンクレジットカードを提示すると、大人450円でした。また、下の写真↓にある今シーズン中の鵜飼関連船(乗合船)の乗船300円割引券をもらいました。
何がよかったか
1,300年の歴史ある「鵜飼とは何か」について、漁法から始まり、織田信長に代表される時の権力者に保護され、宮内庁の式部職としての世襲制である鵜匠の地位や観光資源としての価値について視覚的な資料がそろえられており、ミュージアムの演出が加わって、短時間で理解が深まります。
- 見れること 鵜飼のしくみと本物の「鵜」
鵜飼の主役であるウミウの捕獲、シントリの育成、鵜匠とウの関係性、鵜の性質、道具を交えた漁法について。何よりも、本物の「鵜」が大きなケージに飼われており、訪れた誰もが、至近距離で「鵜」に会えます。また、水中カメラで鵜が鮎を捕まえる瞬間を映像で見せてくれるため、生物としての鵜まで見ることができます。
- 見れること 鵜飼を保護した時の要人たちの例
織田信長 1568年武田信玄の使者を鵜飼でおもてなし
徳川家康 1615年大阪夏の陣の後、息子・秀忠と鵜飼を堪能
明治維新を機に、かつて尾張藩が保護した鵜飼の後ろ盾が空白となるも、「鵜飼税」なるものが導入された時期を経て、やがて宮内庁組織にくみいれられることに。鵜飼の起源はヨーロッパ大陸とされるが、時の要人に保護された例は日本が唯一。
- 見れること 鵜飼に関連した図書や資料、市民向けイベント紹介
ミュージアム玄関ロビー入って、右手にはガラスケースに入った図書コーナーがあり施錠されているが、展示の入場料を支払い、係の人に名前だけ告げれば閲覧したい図書や資料を好きなだけ手に取って読むことができます。また、毎年行われる子供や市民向けのイベント、珍しいものですと「船頭体験教室*」「船頭養成研修会(2022.8.11)開校!!」など情報が入手できます。
*岐阜市在住・在学の方で小学4年生以上
- インバウンド再開に向けた有力なコンテンツ候補
コロナ禍の収束が心待ちにされる中、インバウンド再開の日は近いと信じられており、外国人旅行者に「鵜飼」の日本文化に触れ、堪能し、SNSで情報拡散してもらうには、英語や中国語で奥深い内容の表現ができる通訳者や表示物、通訳士の養成が課題ということを、オーストラリア出身でラジオDJのクリス・グレンさんの市民講座資料を通して知りました。チャールズチャップリンが昭和11年に来日し、鵜飼を鑑賞して未了され、25年後に再度、鵜飼を観たという逸話からも、外国人アーティストからも評価される可能性を秘めているのではないでしょうか。
- 一生に一度は
日本人の大人に、「鵜飼」の知名度を聴くようにしています。知っていて、行きたいと思っているが、一度も経験していない人が大半です。漁法から、観光コンテンツに移り、茶道に匹敵するような日本を代表するアートにならないかと感じます。
- リンク集
長良川うかいミュージアム https://www.ukaimuseum.jp/